八王子の景色  遊就館                       [戻る]


靖国神社敷地内の遊就館に展示されている零戦の機体。
子供の頃は零戦が好きで、プラモデルを作ったりしていた。
しかし、実機を目の当たりにすると黙って見入ってしまう。
運動性能、航続距離、火器などは、当時の世界のレベルを
遥かに超えた名機であるが、そこに人がいて、戦っていた。

国難に直面し、限られた状況の中、「国のため」という一心で
さまざまな困難を乗り越えて、絞りに絞って創り上げた機体。
兵器を礼賛するのではないが、一途な思いが集まった姿は、
美しく、ただ見入るばかりだ。

日本では特異な空冷エンジンを持つ『彗星艦上爆撃機』。
母機から切り離された後はロケット推進で乗員ごと敵艦に
体当たりをする爆弾に翼と操縦席をつけた特攻兵器『桜花』。

では、今の日本はどうだろう。
人々の持つ知恵や技術を結集して活用できているのか。
他人まかせ、成り行き次第の政治では期待しようもないか。