八王子の景色   底抜け柄杓と底有り柄杓                       [戻る]


子安町の名の起源となった子安神社の拝殿の前にたくさんの
柄杓が奉納されている。
柄杓を収めた台に、「安産祈願」「安産御禮」と書かれている。

安産祈願 底抜け柄杓
古来より、底抜け柄杓で水を汲むと即ぐに漏れることより安産
祈願の人は底抜け柄杓を収める。


安産御礼 底有り柄杓
古来より、ご安産だった人はお七夜までに命名し、元の身体に
戻ることを願い新柄杓を納めたが、今日では初宮参りの時に
納められている。

医学や医療が発達していない時代には、こうした祈願をする
ことで安産を願っていたのだろう。
だが、医学が発達した現代においても、数多くの柄杓が奉納
されているのを見ると、生まれくる子供に対する愛情やお産に
対する不安などは昔も今も変わらないのだと感じる。






また、子授け祈願竹筒というものもあるらしい。

子授け祈願 竹筒
古来より、子授けを願う人は空洞の竹筒を納めた。
伊勢の神宮の御神体は、御樋代(ミヒシロ)という器に納められ
るのをはじめ、多くの神社の御神体は、筒状の器に納められて
いる。空洞の竹筒に神秘を感じ、竹取物語の「かぐや姫」が誕生
したのであろう。

子安神社は、子授けから安産、そして子供の成長と、子供に関
わる一切を祈願するところである。
我が家も、子供の七五三の際にお参りし、祈祷もしていただい
ている。