八王子の景色   万目供養佛             [戻る]


「ランドセル地蔵」で知られる泉町の相即寺の境内に「万目供養仏」
と台座にある銅製の仏様がある。

万目供養仏 
  所在 八王子市泉町一一三一番地
  指定 昭和三十九年七月二十三日
この万目供養仏は銅製で、台座の敷き茄子の正面に鋳出された銘
によって一般にこの名で呼ばれているが、地蔵菩薩である。
像高一一六cm、膝張り八八cm、台座を含む総高は一九〇cmで
ある。像全体は、五枚の鋳型からできている。
仏師は、柚木落合の田中播磨義知、鋳物師は、横川町滝原の加藤
甚右衛門白鎧で、この地方の有名な梵鐘造りである。
   昭和五十四年十一月三十日
                           八王子市教育委員会
(八王子市教育委員会の解説板より)

解説板からは製作年代が判らないのが残念。
台座の周囲には、寄進者の名前などがびっしりと彫りこまれていて、
多くの人の協力と、仏師・鋳物師の力により造られた像であることが
わかる。
江戸時代の地誌書『武蔵名勝図会』には、「ぬれ仏あり」と記されて
おり、以前は覆屋がなく、雨ざらしで境内に置かれていたらしい。