八王子の景色   絹の舞                      [戻る]


八王子駅北口の歩行者用デッキの中央にある「絹の舞」は、虹色に輝く美しい
オブジェとなっている。

マルベリーブリッジと絹の舞
「桑都」とは、八王子の美称で、かつて西行法師が詠んだと伝わる「浅川を渡れば
富士の影清く 桑の都に秋風ぞ吹く」に由来する。
八王子城主北条氏照は、南関東随一の八王子城を天正年間に築き、八王子の
基礎を開いた。
室町時代には滝山紬を産し、天正十八年(一五九〇)八王子総奉行大久保石見
守長安の采配により、横山、八日市、八幡の三宿が、現在の市街地に移転し、
江戸時代には毎月六回の定期市が開かれ、八王子織物の流通が活況を呈した。
また、幕末から明治にかけて八王子は、横浜への要所となり、いわゆる「絹の道」
を通してヨーロッパへの輸出用生糸が運ばれ、織物のまちとしての歴史的遺産
を今に伝えている。
八王子駅北口整備事業の推進にあたり、先人達が歩んできた織物のまちの伝
統を二十一世紀へと継承するため、この地にあった「織物の八王子」のシンボル
タワーに代わって、マロニエのシンボルロードに続くこの橋を「マルベリーブリッジ
(桑の橋)」と命名し、八王子城を模した塔に明日を開く「絹の舞」を飾った。
これは、未来に向かって、八王子が強く飛揚する夢を託したものである。
    平成十一年十二月吉日                      八王子市
(説明板より)

オブジェの形は、絹の反物の表現と同時に八王子の「八」の表現のように見える。

「八王子城を模した塔」とは、八王子城があった深沢山をいう指すのだろうか。