八王子の景色   一遍上人像                   [戻る]


時宗を開いた一遍上人は鎌倉時代の人。
修行を重ねるうち阿弥陀仏に救いを求めるというさとりを開いた。

全国を遊行しながら「南無阿弥陀仏」と書いた紙片を配り歩き、
また、南無阿弥陀仏と唱えながら踊る「踊り念仏」を広めていった。
名号を唱えれば阿弥陀仏に救済されるという教えはわかりやすく、
名号を唱えながら踊ることは、人々を「ハイ」な状態にしたのだろう。
幕末に興った「ええじゃないか」もその類と言える。

市内に時宗の寺院は数少ないが、大横町の宝樹寺はそのひとつ。
ここにある一遍上人像はとても小さいが精巧に作られている。
表情や動作に強い意志が感じられ、今にも歩きだしそうに見える。