八王子の景色   五智如来像                         [戻る]

緑町の直入院の庭に5体の石仏が並んでいる。
「五智如来」と呼ばれる、歴史ある石造如来像である。

市指定有形民族文化財  直入院石造五智如来立像
    所在地 八王子市緑町二二三番地
    指定   昭和五十二年四月二十八日
五智如来は、もともと現在の小門町の蓮生院にあったが、昭和
二十年(一九五四)に戦災で蓮生院が焼失・廃寺になり、帰西寺
に移転された。その後、昭和三十二年(一九五七)の区画整理
に伴い、帰西寺が直入院と合併し、現在地に移された。
蓮生院にあった当時は、縁日にとうもろこしを売る露店が並んだ
ため、「とうもろこし地蔵」と親しまれた。
釈迦・阿弥陀・大日如来は延宝八年(一六八〇)作製で、阿閦・
宝生如来は元禄四年(一六九一)作製。台座には八王子宿の人
たちの名前も多数刻まれており、郷土資料としても貴重である。
  平成二十年一月三十一日       八王子市教育委員会
(八王子市教育委員会の解説板より)




「地蔵」は悟りを開いた菩薩、「如来」ではないが、民衆には
地蔵の方が馴染み深く、親近感がわいたのだろう。