八王子の景色   大日如来像(七国)                [戻る]


七国峠近くに大日如来像が納められた小祠がある。
ここは、町田市と八王子市の境界に当たる。
周囲がきれいに保たれ、大日如来像に花が供えられているのは、
眞米(町田市)の人々が大切に守っているからなのだろう

大日如来像の由来
この大日如来像は、むかし、七国峠の覺王院の持ちものとして、
峠の中腹に奠られていた。明治時代に一村一宮のお達しにより
御嶽神社(三社神社)境内に移された。この頃からこの地域に
流行病が蔓延し多くの人々が貴い命を亡した。当時、大変心配
した眞米(馬込)の当時の若い衆は、大日如来像を背負い七國
峠の山の頂上に大切に納めたのである。その後流行病は段々
と治まり、人々はこの大日如来像を、ここに安置したお陰である
と感謝し、眞米の守り本尊として、四月八日を春祭りとい定め、
地域の安泰を祈ったのである。
                   (寛文七年・一六六七年・現存
                  平成十四年四月八日 眞米講中
(解説板より)

素朴な大日如来の石像は、江戸時代初期に彫られたものだと
いう。
眞米という地名は馬込とも書くと解説板にあるように、眞米地区
から現八王子市の大船方面へ馬を継ぎ立てていたのだろう。

馬が通過するのは七国峠を越える鎌倉道で、八王子市側は
みなみ野の開発によって失われてしまっているが、町田市側は
良好に残っている。







七国峠からやや西に入ったところに
大日如来を祀る祠が建っている。