金昇庵跡 [戻る]
恩方の口留番所跡に小さな石が置かれている。
草むらの中にあり、苔生しているため目立たないが、注意深く見ると、
文字が彫られている。
金昇庵跡
是より北西一五〇メートル
市立恩方第二小学校用地東端
誰が、いつ置いた碑であるかは不明であるが、金昇庵は松姫一行が
甲斐から難行の末にたどり着いたという小さな僧房であったという。
信玄の亡き後、弱体化していった武田家が終焉へと向かう時期に、
北条の庇護を求めてその領国へ入るために険しい山越をして漸く得た
松姫一行の安堵の地であった。