観栖寺 夕焼の鐘 [戻る]
西寺方町・観栖寺の入口に建つ石碑には、
観栖寺
夕焼の鐘
と書かれている。
「夕焼の鐘」とは、中村雨紅氏が作詞した有名な童謡「夕焼け
小焼け」の歌詞に出てくる「山のお寺の鐘」を指している。
八王子駅から恩方・宮の下の自宅まで歩いて帰宅する途中で
見えた夕焼けと、鳴り響く鐘の音をモチーフに歌詞を書いたと
される。
雨紅氏が聞いたという「山のお寺の鐘」については、いくつかの
候補があり、どのお寺のものかは特定されていない。
そのひとつが、この観栖寺なのである。
観栖寺の境内には鐘楼があり、梵鐘もある。
この近くには『中村雨紅 夕焼小やけ 作詞の道』という碑もある
のだが、それだけでこの鐘と特定することはできない。
謎は謎として残しておこう。
ふるさとはみな懐かしく温かし
今宵も聞かむ夕焼の鐘
中村雨紅
昭和四十二年十一月八日
達筆な文字は、中村雨紅氏の自筆と思われる。