^{芭蕉句碑（日影塚）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　[戻る]}

新町・永福稲荷神社の社殿の横に芭蕉句碑がある。
この碑を「日影塚」と呼ぶが、正しくは「二代目日影塚」で、
最初の日影塚は､江戸時代に女流俳人・松原庵星布が
建てたものであった。（松原庵は芭蕉の系譜）
初代日影塚は、明治30年の八王子大火によって焼失。
昭和２４年に松原庵九世により再建復興されている。

　　　　　　　　　　芭蕉
蝶の飛ぶ　ば可里　墅中の　日か希閑那
（管理人注：「蝶のとぶばかり野中の日影かな」）
　　　　　　　　　　　　桑都九世松原庵太虚
と句が刻まれて、裏面には碑陰の記がある。

日影塚碑陰の記
榎本星布性雅にして俳諧をよくす桑都の人なり寛政十二
年秋祖翁の句碑を其の駐杖の地に建て日影塚と稱す
偶々明治三十年四月祝融の災に遭ひて碑石剥落し今
やつひにそのかけを留めす我等甚だこれを遺憾とし今茲
己牛の秋同志相謀り以って舊地に句碑を再建せり仍って
これを誌す
　　　　昭和24年九月　　八木正男 撰 　　島田親治 書