八王子の景色   御嶽社(椚田町)                                          [戻る]



小比企丘陵の南向きの崖線には数多くの神社や寺院が見られる。
そのひとつが、館事務所の近くにある御嶽社。
地図を眺めていて、この場所に神社があることを初めて知った。

新編武蔵風土記稿の下椚田村の項に「藏王社」の記載が見られる。

王社
社地、居林十間四方ほど、小名大牧にあり、その所の鎮守なり、
本社は宮作にして、二間に二間半の覆屋あり、東向なり、前に
石段三十二級ありて、その半に鳥居をたつ、定祭なし、村の持
(蘆田伊人校訂『新編武蔵風土記稿』)

蔵王権現を祀る蔵王堂は、明治の神仏分離令により御嶽社と改称
された。
石段や鳥居の位置も江戸時代の記述そのままの姿をとどめている
のが興味深い。







直線的な構成の社殿ときれいに掃き清められた境内見るとを、住民
の信仰の篤さと、共同で大切に管理している様子が感じられる。