八王子の景色   御嶽神社(元八王子町)                            [戻る]


元八王子丁目の御嶽神社は北条氏照が勧請したという。
社の前に置かれた小さな石碑に社の由緒が書かれている。

御嶽神社
祭神 蔵王権現(日本武尊)
今より四百年程前に 天正年間
一五七三−一五九二 北条氏照が
滝山城を慈根寺山に移城し城下の横山八日市八幡三宿が
この地に移るに至って滝山城下本丹木村に在った蔵王権現社
を勧請 ここ当地に創建されたものといわれている
天正十八年六月二十三日八王子城は前田利家上杉景勝率
いる豊臣軍に攻撃されて落城し城下の三宿は現八王子市街
中心部横山八日市八幡三町に移ったが当社はそのまま此の
地に残り戦乱の治まった慶長五年(一六〇〇)金峰山西光院
が創建されて当社の別当寺になるや裏宿在住の当寺壇徒等
によって当社の祭礼その他維持管理が行われ今日に至った
と思われる
古老の談によれば当社は火防せの神として氏子の信仰を集
め四百年間当地には大きな火災はなかったと伝えられている
   平成二年九月吉日
                         文責 宇津木 友一




元八王子は北条氏照との関係が深い土地であるが、八王子城の
城下町であったこの地に滝山城から勧請した蔵王権現社(御嶽
神社が勧請されていようとは思いもしなかった。
大石氏そして北条氏照は御嶽神社を篤く信仰していたのだろう。