八王子の景色   宝樹山 極楽寺                              [戻る]


国道16号沿いの浅川橋の南に長い塀が続いている。
極楽寺はとても広い敷地を持つ古刹である。
門を入ると、樹木に囲まれた静かな境内があり、左は墓地。
真直ぐに伸びる敷石を進んでいくと正面には本堂が見える。
武蔵名勝図会には次のように記されている。

極楽寺
宝樹山と号す。京都智恩院末なれど、遠国ゆえに大善寺の
指麾をうく。御朱印は天正十九卯年(一五九一)十二月
「慈根寺村にて「十石之事」という御文言なり。大善寺と同じく
八王子城落去後ここへ移れり。滝山にも極楽寺谷戸とて、
往古の旧地あり。末寺八ヶ寺。内、二ヶ寺は当時廃せり。
境内六千百四十八坪。寺地は大善寺より東寄りにあり。
横町の町並みの末なり。門前道は八王子より日光街道と号
す。本尊 阿弥陀 
木立像 三尺許安阿弥作。歯吹尊ともいい、
鼻取如来とも号して、霊像なり。(以下省略)
(植田孟縉書 片山迪夫校訂「武蔵名勝図会」 慶友社)

墓地には、川島作左エ門、玉田院、歌川国直等の墓がある。