布流滝(ふるたき) [戻る]
高尾山の自然研究路1号路は、歩き始めの勾配がかなりキツイ
のでしばらく歩くだけで息があがってくる。
ひと汗かいた頃に、登山道の最初の折り返しが見えてくる。
ここを最初の休憩地点として水を飲んだりして休憩する人が多い。
この折り返しの奥にあるのが「布流滝(ふるたき)」。
しかし、今は砂防ダムのようなコンクリート壁の真ん中から細い水
が滴るだけで、滝とは言えない姿になっている。
布流滝
一の鳥居より五町余を登れり。古滝なるを、近来は布流滝の文字
を用ゆ。
この滝はもとより水路の便よからぬゆえ、麓へ新らたに瀑布を経営
して清滝と名付けしゆえ、この滝は布流滝と称せしなり。文字に謂
われなし。
(植田孟縉著、片山迪夫校訂『武蔵名勝図会』より)
滝の姿のが失われ、今は「布流滝」の名を知る人もない。