不動明王像(清滝) [戻る]
高尾山の登山口に流れ落ちる滝は清滝という。
以前は、白い修行着を身に付けた修行者が
滝から流れ落ちる水に打たれている姿がしばしば
見られたが、近頃はそうした姿は見かけなくなった。
清滝が流れ落ちる先を見上げると、
石造の小さな不動明王がいることに気づく。
不動明王は、煩悩を焼き払うという火焔を背にし、
手には羂索を持っている。
その姿は滝に打たれる修行者を見守っているよう
にも見える。
登山客は年間260万人ともいわれる高尾山だが、
この像に気づく人はどれほどいるのだろうか。