八王子の景色   尾崎家長屋門                                                [戻る]



上恩方町・関場の陣場街道沿いに大きな建造物がある。
これは、門と使用人などの住まいを兼ねた「長屋門」である。

建造年代は不明、伝承では幕末期(19世紀半ば)という。文久3年
(1863)に東側の口留番所が焼失した際には、周囲の家屋もかなり
の被害を受けたと伝えられるため、火災後に長屋門を建造した可能
性が高い。
桁行規模が極めて大きく、比較的豪華な造りで、比較的良質な材が
用いられた遺構である。

(参考:八王子市郷土資料館『八王子市伝統的建造物等
文化財調査報告書』平成13年3月)

度重なる改修により、建築資料的価値は低いというが、付近の小川
家長屋門、恩方郵便局、口留番所跡などとともに、この地域の文化・
歴史を伝える建築物である。