八王子の景色   桂福寺 鐘楼山門                                                          [戻る]



八王子の市内にこんな山門があったのかと、まず驚いた。
まず目立つのが赤い色、そして茅葺きの大きな屋根。
門は二階建てで、二階には梵鐘が吊ってあり鐘楼になっている。

市指定有形文化財
桂福寺鐘楼山門
  所在 八王子市戸吹町一九三番地
  指定 昭和三十九年七月二十三日
この山門は、文政六年(一八二三)三月九日に建立されたもので、
市指定唯一の建造物である。
総欅造り、茅葺二階建、総面積二二.六四u、土台から露台まで
約3m、宝珠までは約一〇mと全体によく調和のとれた鐘楼山門
である。
なお、梵鐘は元禄十年(一六九七)に鋳造されたもがの昭和一八
年までかかっていたがおしくも現存しない。現在の梵鐘は戦後再
鋳されたものである。
   昭和五十四年十一月三十日
                          八王子市教育委員会
(八王子市教育委員会の説明板より)






2階に重い梵鐘を吊っているのだから、相当頑丈に作られている
のだろうが、それを感じさせない「軽さ」や「面白さ」がある。

旧くは、武蔵府中と甲斐府中を結んでいた古甲州道(現滝山街道)
が通っていたことから、加住地区は経済や文化の進取性を持って
いたに違いない。
滝山城が廃城となってからは、経済・文化圏は八王子城下に移っ
たが、その名残りは加住地区に数多くみられる。

そのひとつが、独創的な形の桂福寺鐘楼山門である。