八王子の景色   サイカチの木                            [戻る]



武蔵野陵参道の南浅川橋近くの民家の前に大樹がある。
近づいて見ると、枝には大きなトゲが生えている。
この木はサイカチといい、言い伝えが残っている。

皁莢(さいかち)の木
今から四百年ほどの昔、天正年間に滝山城主北条氏照が
八王子城に居を移した時、このあたりを中心とした浅川の
北岸沿いに皁莢の木を並べ植えたと言われる。
これは、戦時、敵の侵入を予想し、皁莢のするどいとげを
利用しようとして植えたものである。

(八王子市『ふるさと八王子』昭和55年1月より)

北条氏照が防御のために植えたとされるサイカチの木だが、
江戸時代に浅川の護岸用に植樹されたいう説もある。