八王子の景色   空中に伸びる圏央道                            [戻る]

 

八王子城跡の御霊谷地区から裏高尾へと抜けてみた。
その先で出逢ったのがこの景色。

頭上を越えて伸びる工事中の圏央道の道路。
高尾山側は橋桁で支えられているが、
こちら側は突き出したままで支えるものはない。
少しの振動でもたちまち崩れて落ちそうな危うさ。
それが日常の生活空間の中に置かれると、
何とも言いようのない不安が湧き上がってくる。

高尾山と八王子城山という八王子の大きな歴史遺産が
圏央道という道路によって結ばれる日が近づいた。
高尾山を篤く信仰した北条氏照にとっても、
思いもよらない事態だろう。

圏央道の下には甲州道中が通り、江戸赤坂の清八が
建てた高尾山への道しるべが残る。
時を隔てた新・旧の道路が空間を隔てて交差する。