八王子の景色   総構 城下張出(平場)          [戻る]


谷津丘陵が高度を下げるに連れ、住宅が次第に数を増してくる。
そうした住宅の間を歩いていると現れるのがこの城下張出。
「張出」とは、総構線から張り出すように築かれた曲輪で、
空掘にこのような張出があることによって、1点から3方向の敵に
対応できるため、攻撃と守備面において有効になる。

国指定史跡小田原城跡 総構城下張出(平場)
この付近には、小田原城総構から張り出す形で平場が造られて
いました。総構から張り出させることにより「横矢掛り」の効果を
生んでいます。

                           小田原市教育委員会
(小田原市教育委員会の説明板より)


「横矢掛り」とは側面攻撃のことで、中世城郭においては横矢掛り
の仕掛けはどの城にも用いられる基本手法である。
八王子の滝山城にも、空堀に突き出した小さな曲輪が残っており、
三方への目配りが出来る様子を実感することができる。







宅地の造成のため往時の姿は残されていないが、その雰囲気を
感じることができる。