ツミ [戻る]
高尾町の路地を散策していた。
狭い路地で車とすれ違ったら、綿埃のような白いものを
舞い上げていった。
舞い上がった白いものが鳥の羽だと気づくと、八王子城
で見かけたオオタカが鳥を捕食した跡が頭をよぎった。
住宅と住宅の駐車場の間を覗くと、低いブロック塀の上に
小さな鳥を見つけた。
直感的にハヤブサと思い、カメラを取り出して構える。
鳥の足下には、捕食したばかりのツグミらしき姿があるが、
すでに腹を抉られて絶命しているようだ。
鳥は警戒するでもなく、悠然と餌をついばんでいる。
家に戻って、図鑑で調べると「ツミ」という小型のタカで、
体色から雌であることも知った。
最近は都会でも姿を見かけるようになっているという。
こんな至近距離で野生の猛禽類が見られるというのは、
彼らの住みかが縮小している証しなのだろう。
2016年3月撮影(高尾町)