開山手玉石 [戻る]
山田町・広園寺の開山堂の前に、船形の大きな石がある。
その真ん中に乗っているひと抱えもある丸い石が開山手玉石。
『開山手玉石』と呼ばれる理由は、
春のある日、廣園寺門前に大きな玉石が転がっていて、遊び
の邪魔になって仕方ありませんでした。
子ども達が開山さまに言いました。
「この石がじゃまで仕方がない。なんとかしてくやれ。」
「よしよし」
開山さまは経を唱えながら、片手でその石をポーンと放り投げ
ると、石はブーンと山門を飛び越えて仏殿の奥まで飛んでいき、
ドスンと落ちました。
(兜率山廣園寺護持会「峻翁令山和尚」 より)
と伝わる話による。
「開山さま」は広園寺を開山した峻翁令山和尚のことである。