八王子の景色   東浅川宮廷駅                                  [戻る]




JR高尾駅と西八王子駅の間に、かつて東浅川宮廷駅があった。
昭和2年に造営された多摩御陵への皇族参拝用に設置されたが、当時の建物は
平成2年に放火が原因で焼失してしまった。

東浅川宮廷駅

1926年(大正15)12月25日大正天皇崩御ののち、大正天皇陵(多摩御陵)へ
の御大葬に際し、翌年(昭和2)1月31日建設された皇族専用駅。
敷地6,535u。木造平屋建銅板葺本屋。外3棟、事業場。大林組の施工により
完成。戦前は菊の御紋章入りのお召列車により大正天皇陵参拝に使用された。
戦後は1〜2回使用されたぐらいで殆ど使われることがなかった。1962年(昭和
37)4月5日、国より八王子市に払い下げられ、その後は市の文化施設として
「陵南会館」に衣替えした。

陵南会館(市立)
旧国鉄東浅川宮廷駅を、1962年(昭和37)市が払い下げを受けて翌63年6月
駅舎を陵南会館と名付けて市民の集会施設として開放、広く利用されてきた。
集会室4室があり年間延べ利用人数は約1万4,000人。90年(平成2)10月9
日放火により焼失した。
(八王子事典の会「八王子事典」 より)

JR中央線の線路の左(トラックの通路)が宮廷駅への線路跡、それに沿う緑の
植込みあたりが宮廷駅のホームと思われる。駅前広場にはロータリーの名残が残っている。





駅の施設の一部と思われる木造の建物。

















ホーム跡と見られるところには廃レールを利用した柱跡と
みられる痕跡がいくつか残っている。