八王子の景色   馬頭観音(上野町)           [戻る]


本立寺踏切の近く、上野町の明月教会前に石像仏がある。
傍らの石柱には「馬頭観世音」とあり、石塀に解説板が掲示
されている。

馬頭観音
馬頭観音は、頭上に馬頭をいただき忿怒(ふんぬ)の形相を
している。
忿怒の相は煩悩に立ち向かう強い意志を表し、頭上の馬頭は
もろもろの煩悩を食いつくし人々の災厄を取り除くと言われ、
厄除けの仏として信仰されている。
近世、とくに江戸時代から馬の保護神として信仰されるように
なり、交通安全を願って街道筋に安置されるようになった。
現代では、人の足腰にもご利益があると広く信仰を集めている。
  平成二三年五月吉日              明月教会

馬頭観世音は、よく目にする石仏である。
馬が交通や運搬に利用されていた時代に、馬の安全を願った
り、馬が息絶えた場所で供養をするなどして盛んに立てられ
ていたようで、大抵は穏やかな顔をしているが、この馬頭観音
は、忿怒の形相を見せているのが珍しい。