八王子の景色   高幡山不動碑                 [戻る]


高幡山不』と大きく彫られた文字が読み取れる。
大和田町東光寺の塀の横に3基の石造物があるが、
そのうちのひとつがこの高幡山不動碑だ。

甲州街道の大和田坂を登り切った右側、細く急な斜面を
南に抜ける道の角に、五間四方に小高く盛られた庚申塚
がある。
塚には、太古を思わせる古木の根から生えたつげと街道
のの方から大きく枝を広げた桜、それに二本の榎がちょっ
とした木陰をつくっており、中央に整然と三基の碑が並ん
でいる。庚申青面金剛寺の碑、三界萬霊塔、高幡山の
初不動もうでをする人々の道標となった高幡山不動碑が
それである。
三つの塚は四十八年二月に東光寺に移転された。寺の
境内に入るとすぐ右側に、手前から高幡山不動碑、庚申
青面金剛寺の碑、三界萬霊塔が並んで置かれている。

(東京都八王子市「ふるさと八王子」昭和55年 より)

甲州街道の大和田坂の坂上から稲城へ向かう道の起点
を作った際に、この庚申塚を作ったものだという。
昔の大和田坂はかなりな急勾配で、難所であったという。