常光山 観音院 真覚寺 [戻る]
大きくて、高くて、緻密な真覚寺の本堂はいつ見ても気持ちがいい。
どの方向から見ても絵になる建物だと、つくづく感心してしまう。
真覚寺
新編武蔵風土記稿によると、応永18年(1411)に津久井城主・
長山修理亮忠好が開基となって創建された。長山は長井の誤記で
あろうといわれている。
白鳳時代(7世紀後半)の作と伝えられる金銅薬師如来倚像(市指
定有形文化財)は郷土資料館で展示。
梵鐘は万治元年(1660)、横川の鋳物師・加藤市郎衛門吉重の作。
「施主・千人頭・中村、志村、窪田家中の庚申人数六十人、散田村
庚申待数輩百有余人」などの銘がある。
鋳物師加藤氏は横川に住み、代々梵鐘等の鋳造をおこなった。
大善寺(大谷町)の梵鐘は江戸初期の賀藤甚右衛長重昨、相即寺
(泉町)の銅造地蔵菩薩(万目供養仏)は江戸中期の加藤甚衛門
白鎧作などがある。(ともに市指定有形文化財)
(八王子市教育委員会の解説板より)
この境内は、子供の頃の遊び場のひとつだった。
心字池には鯉が泳ぎ、一段高くなった山際には観音堂がある。
また、今は金網で仕切られてしまったが、以前は高宰神社の境内と
行き来が出来て、子どもが遊ぶ場所としては好都合だった。
四季それぞれに変わる広い境内の様子を鑑賞できるようになった
のは、子どもの頃より少しは成長したのか。
近くを通りかかると、用事もないのに立ち寄ってしまう。
寺の静かなたたずまいに魅かれるのか、懐かしさのためなのか、
理由はわからないが、気持ちが落ち着く場所であるのは確かだ。