霊慶山 妙観寺 [戻る]
塀の外から見える桜の花の美しさに魅かれて境内に足を踏み入れた。
ここの前は何度も通ったことがあるが、境内に入るのはこれが初めて。
敷地の関係で、入って行きにくい印象があったからだろう。
妙観寺
元八王子。雲(霊の誤植カ)慶山妙観寺。曹洞宗恩方宝生寺末。開山
妙誉上人。本尊阿弥陀如来。創建は1468年(応仁2)といい、古くは
明観寺とも称せられていた。その後、天文年間(1532〜55)に多門坊
により中興された。1941年(昭和16)火災により焼失。その年の12月
再建された。旧本尊は大横町極楽寺本尊の歯吹如来といわれている。
(八王子事典の会「八王子事典」)
妙観寺は、室町時代に創建され、戦国時代に中興されたという。
天文年間といえば、天文15年(1546)の河越夜戦が頭に浮かぶが、
すると、妙観寺中興の時代はこの地域の支配者は大石氏または大石
氏の領地の支配を狙った北条氏ということだが、この中興期については
浄福寺城や八王子城とも関係があるのだろうか。
桜の花を前にした本堂は鈍い赤色の直線で構成された真摯な印象。
極楽寺の歯吹如来がここの旧本尊だったという関係も興味深い。