仏法山 徳寿院 興林寺 [戻る]
八王子駅南口から徒歩で3分位と程近い。
東向きに建つ本堂は雄大で壮観である。
江戸時代の地誌「武蔵名勝図会」(片山迪夫校訂)には、
『興林寺 右同村にあり。仏法山徳寿院と号す。浄土宗
極楽寺末なり。開基不知。(中略) 石灯籠一基。本堂の後
にあり。破壊せしゆえ林の中に置けり。その形全からず。
宝塔に似たり。 伝云 大久保石見守越州より上杉謙信の
燈籠をこの地に持ち運ばせしが、石州屋敷没収せられる
砌に当寺へ移し置けるという。』と書かれている。
石燈籠は開運燈籠として伝わり、また、境内には「弘安の
板碑」が残ることでも知られている。
江戸時代の「川越道」は興林寺と元横山の大義寺を南北に
結んでいたが、鉄道の敷設や八王子駅の開設により、この
古道の道筋の一部は失われている。
歴史ある興林寺だが八王子空襲で本堂等を焼失しており、
現在の本堂や庫裏は戦後の再建である。