金山神社(辺名) [戻る]
下恩方町の辺名の桜の変則三叉路から小津町に向かうと、
圏央道が高架で頭上を横切っている。
その手前にある「下原刀鍛冶発祥の地」の石碑から左に入ると
金山神社が見えてくる。
金山神社
下恩方町辺名。創建年代は明らかではないが一説には下原刀
鍛冶の祖先が祀ったものという.江戸初期の棟札が保存され
ている.木造の社殿は,1985年(昭和60)ごろ取り払われた.
(八王子事典の会『八王子事典』)
この地は、石碑にもあるように下原刀鍛冶発祥の地といわれる。
下原鍛冶は、戦国時代が幕をあけた頃、浄福寺城主大石氏に
招かれて鍛刀を始めた刀匠・周重を祖とする。
刀を鍛えるのにこの地を選んだのは、良質の水と砂鉄があった
からということに加えて、ここが浄福寺城から下る尾根の終端
にあたることも大きな要素であろう。
その名が示すとおり、「金山神社」は「鉄」に関係している。
そういえば、背の高い社殿と軒の深い屋根は、太くて重い下原
刀を象徴しているようにも見える。
先端がスッと伸びて反る屋根のラインは日本刀の切先のよう
でもある。
社殿の中を見ると、木の小さな本殿と榊と賽銭箱があるだけで、
意外にも簡素であった。