^{一悦庵跡　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　[戻る]}

楢原町の細い裏道を辿ると一悦庵に辿り着く。
荒れた建物の前には小さな板に「一悦庵瞽女宿」とある。

一悦庵
楢原町佐貫にある小堂。もと相即寺末。境内に１３９９年
（応永６）および１４５０年（宝徳２）造立の板碑２基がある。
（八王子事典の会『八王子事典』２００１年１月　より引用）

『川口にも戦後、二十二、三年頃まで「瞽女さん」という盲
がいて三味線を弾きながら歌をうたい門付けをして歩く
瞽女さんが住んでいました。 川口にいた瞽女さんは三人
とも四人ともいわれていますがいずれも四十を過ぎていた
そうです。』
（高沢寿民『史話 武州多摩郡川口』　より引用（一部略））

この一悦庵が瞽女さん達の住まいとなっていたのだろう。
敷地内には「川口瞽女 イト タカ 之墓」と墨書された板が
立ち、その前には小さな石が墓標かわりに置かれている。