八王子の景色   今熊神社(遥拝殿)                                 [戻る]



今熊神社はサクラの時季に咲くミツバツツジの名所として知られる。

今熊山の山麓にある今熊神社は、とても立派な社殿に驚かされる。
千木や鰹木を配して、金色の装飾によって神威を高めた社殿は、市内の神社の
中でも群を抜いた壮麗さを誇っている。

今熊神社の本殿は今熊山の頂上にあり、登山道も急坂が続く。
そのため麓から歩くと40分以上は歩かなければならない。

山頂の本殿に参詣することができない人達のために、山麓に建てたこの遥拝殿
に参詣することで、本殿に詣でたのと同じご利益が得られるようにしたのである。

今熊神社は「関東呼ばわり山」とも呼ばれ、行方不明になった人を呼び戻すため
の祈願をすることで古来より知られている。











由緒
宗教法人 今熊神社
鎮座地   東京都八王子市上川町十九番地
 本殿   今熊山山頂
 遥拝殿  今熊神社登山口(現在地)
 祭神   建速須佐之男命
       月夜見命(合祀)
當社は縁起久遠にして詳ならずも、安閑天皇の御宇疫病流行且飢饉之に加わる。
時の人霊驗著しき紀州熊野本宮大社を勧請し今熊野宮と號し祀ると傳う。
その後同天皇の宮妃和州笠縫の祠に御参籠熊野宮に渡らせ給う。折柄大風雨
俄に起こり御行衛不明となり給う。時に丹生大神の神託あり御勅使差遣され呼戻
祈願せられその行衛を知ると言う。この縁由により爾來諸人「呼わり山」と敬稱し
近郷遠國の崇敬を蒐む。
創立興癈十度に及び貞治元年別當正福寺開山法印重圓中興ぢ正福寺守護神た
り。是より今熊野権現と呼ばれしを明治維新の際今熊神社と改稱す。明治四十三
年本村川久保の天満神社を合祀す。
       家出人呼戻足止神事・今熊権現獅子舞
          境内社 
             今熊開運稲荷社 倉稲魂命

(境内の由緒書きより)