葦船社(子安神社) [戻る]
子安神社の本殿の裏に回ると、葦船社という小さい社がある。
覆屋の前には風車が立ち、小さな本殿のは花や菓子、飲み物
などが捧げられているのが印象的だ。
葦船社(あしふねしゃ)
一、祭神 日留子命(ひるこのみこと)
一、神徳 当社の御祭神は伊邪那岐(いざなぎ) 伊邪那美(いざ
なみ)二神のお子さんで御子を葦船に乗せて幽世
(かくりょ)によって不運にも現世(うつしよ)の恵みを
受ける事の出来なかった胎児の霊魂を幽世でお守り
する祭神です。
(説明板より)
水子の守神
記紀の神話に蛭子の命は、皇子にあらずして、葦船に乗せられ
昇天させられたことに由来し、水子の霊は竹の船によって昇天
される。また、蛭子の命の和魂は福の神の戎様である。
(説明板より)
イザナギとイザナミの国生みの神話を聞いたのか、読んだのか。
「余ったところ」と「足りないところ」を合わせて国を生み出す。
女であるイザナミから先に声をかけたために生まれた、骨のない
体の「ヒルコ」を葦の船に乗せて流してしまう。
「神」の行為とは思えぬ、エロチックでもあり、グロテスクでもある
場面が展開するに驚かされたのを思い出す。
ここは「ヒルコ」に因んで、水子となった霊を祀る場所ではあるが、
流された「ヒルコ」も神であったとは知らなかった。
「ヒルコ」は「蛭子」であり、「エビス」つまり、「恵比寿」に通じるの
だという。