八王子の景色   コの字型土橋(2)                      [戻る]


コの字型は、大手口から見てカタカナの「コ」を左右反転させた
形になっている。
ここは、左右反転したコの縦棒が右に折れ曲がるところに当たる。

正面に見えるのは千畳敷の曲輪の土塁。
侵入する敵から見ると、上り坂の土橋を上がっていくと、正面の
千畳敷からの正面攻撃が待ち構えている。

おそらく、この曲がり角の先には木戸が設けれれていたことだろう。
木戸で足止めをされた敵は、下を見下す千畳敷からの攻撃を交す
ことは出来なかったであろう。
















無名曲輪よりコの字型土橋を見下したところ。
右は千畳敷の曲輪で空堀を挟んで眼下に土橋を見下す構図が
よく判る。

左端のカーブの先が、上の写真の撮影地点だが、運よくこれを
抜けたとしても、

◆千畳敷からの側面攻撃
◆この写真の撮影地点からの正面攻撃、
◆撮影地点左の矢倉からの側面・背面攻撃
◆撮影地点右の無名曲輪からの側面攻撃

など周囲からの集中攻撃を浴びることになう。

土橋のカーブする地点には木戸を設けるなどして、敵の侵入を
阻んでいたのも間違いないであろう。













千畳敷から土橋を見ると、空堀を隔てて土橋が正面を横切る
ように曲がっているのが見下せる。

正面を通り抜けようとする敵の側面に攻撃を仕掛けるための
このような巧妙な仕掛けは滝山城の随所に見ることができる。