二の丸西虎口(角馬出) [戻る]
滝山城は3つの支尾根が二の丸に集中している。
二の丸の外側の曲輪が敵の手に落ちたとしても、二の丸だけを
重点的に守れば、敵の侵入を阻止することができる構造になっている。
これが滝山城の特徴である「二の丸集中防御」という考え方であり、
3つの尾根筋それぞれに馬出と枡形虎口が設けられている。
大手口方面からの防御は、この角馬出になる。
角馬出を大手道から見るとこのような形になる。
角馬出は千畳敷(写真左)の北側に位置し、千畳敷との間は空堀
(水が溜められた水堀であった可能性もある)で仕切られている。
角馬出から左右に土橋が伸びていて、その一本はこの大手道であり、
もう一本は千畳敷の内部に繋がっている。
千畳敷を落とした敵は土橋を伝って角馬出へ攻め寄せ、同時に大手道
からも攻め寄せてくるだろう。
土橋に設けた木戸で敵を阻止して、角馬出から集中的に攻撃を加える
ことで少人数でも敵に対することができるのだ。
万一、敵に角馬出を占領されてしまった場合は、角馬出の背後の土橋
から二の丸側に退き、二の丸に設けられた櫓などから集中攻撃を敵に
浴びせることができる。