八王子の景色   根小屋城跡 (7) 北曲輪                [戻る]



北曲輪の虎口上から土橋通路を見たもの。

土橋通路は北曲輪の手前で広くなっている。
通路と北曲輪の間は堀切で仕切られていて、行き場を失った
敵を北曲輪から狙い撃ちすることができる。

写真の右のわずかに見えるのが、北曲輪に残る土塁跡である。



















北曲輪の内部は平坦で、南と西に土塁の跡が残っている。
東西に細長い曲輪で、小さな小屋ならば数棟は建てらえる程の
広さがある。

特筆すべきは西側から北側にかけては切り立った断崖であること。
うっかり足を踏み外しでもしたらどうなるかわからない。
仮に、ここから落ちたとして、幸にも怪我をせずに済んだとしても、
崖をよじ登ってここに戻ってくるのは無理だろう。

曲輪の北側には崖からオーバーハングしている部分があるので、
用心して歩かないと、大変危険である。

写真は西側から東に向かって撮影したもの。
曲輪の左側(北)は垂直に切り立った崖である。

写真右奥に見られる高まりが、上記写真の土塁である。











冬の時期の北曲輪北曲輪北西端からの景色。
足下に東京サマーランドを見下ろし、その向こうに秋川が流れる。
秋川の対岸にはあきる野市の市街が広り、見晴しがとてもいい。

古甲州道の通行と秋川の水運を抑える絶好の場所であり、北方の
監視を同時に行える軍事的にも重要な拠点であったことがわかる。

この北西端は崖から突き出した形になっているので、いつ崩れても
おかしくはない。

眺望は良いが、非常に危険な場所である。