八王子の景色   橋台石垣と曳橋                       [戻る]


大手道が道幅を急に狭めた先には曳橋が架かる。
曳橋の両岸には橋台石垣が組まれている。
太鼓曲輪側の橋台脇にある、一段低い小さな曲輪は、曳橋を
監視した番小屋でもあったのだろう。

橋台石垣と曳橋
城山川の両岸斜面に、橋を架けるための橋台石垣が発見され、
御主殿へわたる橋の存在が確認されました。
当時はこの橋台に簡単な木橋を架け、この橋(曳橋)をこわす
ことによって敵の侵入を防いだものと考えられます。
橋台は、検出された石垣の崩れた部分を新たに補い、想定復元
したものです。また、橋そのものは現代の工法で建造したもの
ですが、史跡の景観に合うよう木造にしました。
(説明タイル板より)












曳橋の向こうに石垣によって築かれた橋台と、御主殿へ向かう
石の階段が見える。
正面は御主殿の曲輪。

曳橋は滝山城にもあるが、その長さを見ると築城の時代背景が
見えてくる。
滝山城の引橋は、戦国前期から中期にかけての弓を主体とした
戦いを想定しており、八王子城の曳橋は戦国後期の鉄砲を重用
した戦い方を前提に考えられている。