馬冷やし [戻る]
八王子城要害部と呼ばれる山頂部と詰の城との尾根を分断する
のが馬冷やし。
人工的な大堀切である。
要害部を一周する馬回り道がここを通っている。
また、詰の城への城道、詰の城北山腹に回り込む水平道が2本、
詰の城南山腹に回り込む水平道(太鼓曲輪への連絡道)が1本と、
合計6本の城道が交錯する要害部西端の重要地点である。
駒冷やしの南端に小さな窪みがあり、落ち葉をかき分けてみると
木枠のようなものがある。
ここには、かつて井戸があったという。
馬回り道の中で、南北に風が吹き抜け、水が出る、となれば馬を
休ませるのに絶好の場所ということになる。
八王子城の山頂部に馬を上げていたというのは確かではないが、
この場所に馬が休んでいた姿は描けそうである。
反対の北側から見る馬冷やし。
道標の先から右に上がる道は詰の城へと続く。
時折り通るハイカーには、ここが人工の堀切とは気が付かないで
あろう。
道が交錯して迷いやすいためなのか、道しるべが数多く並ぶ。