八王子の景色   飛飯縄                              [戻る]


薬王院大本堂の左にある石段を登ると、正面に小さな祠があり、
飛飯縄」の額が架かっている。
この飛飯縄にまつわる説明が、高尾パークボランティア会作成の
パンフレットがとても詳しいので、転載させていただく。


飛び飯縄堂
薬王院本堂から三十六童子に至る石段の途中にある飯縄権現を
祀った小さなお堂。正長元年(1428)15kmほど離れた日野の
いずなの森から飛んできたのを祀ったという。
その後幕末のころ薬王院の飯縄権現堂が火事になった時、火の
玉となって再び日野に飛んで帰ったそうだ。飯縄権現堂の社殿が
復興して後、薬王院から返してほしい、という、たっての願いにより
ご神体を渡した。
以来毎年年末には薬王院から日野宿の名主の佐藤家には味噌
一樽が送られてくるようになり、その慣例は明治末期まで続いて
いたそうだ。
堂内の小石をなでると、できもの・はれもの・いぼなどが取れると
信じられている。
(高尾パークボランティア会「2012高尾山の歴史と自然見て歩き」
パンフレット より)






日野の飯縄権現堂は、JR日野駅の下りホーム八王子寄りの横に
今も建っている。
また、日野の名主の佐藤家とは、新撰組を資金面などで援助した
佐藤彦五郎の家である。

飯縄大権現は白狐に乗っているので、この飛飯縄も白狐に乗った
姿をしているが、可愛らしい表情が犬に見えてしまう。