下原刀匠照重鍛刀の地 [戻る]
横川町のある家の門の内に石碑が建っている。
門の外から見ると「市史跡 下原刀匠照重鍛刀の地」とある。
ご諒解を頂いたうえで、庭に入り碑を拝見させていただいた。
市史跡 下原刀匠照重鍛刀の地
下原刀匠照重は 永禄の頃(一五五八 − 一五六六)下恩方
下原の宗家からこの地に分家し はじめ 「長門周重」 と名のっ
たが のち 「照重」 と改名したと伝えられ 徳川氏から除地一丁
一反三畝を受け 苗字 帯刀 麻裃着用を許され 代々この地で
鍛刀した そして子孫相つぎ勝れた多くの作品を残している
昭和四十三年三月三十一日
八王子市長 植竹 圓次
八王子市文化財専門委員会
管理者 山本 但馬
(碑文より)
下原刀2代周重は北条氏康から「康」の字を賜り康重と改名。
康重の弟は氏照から「照」の字を賜り「照重」と改名するなど、
下原刀匠は領主から篤く庇護されていた。
武蔵の国唯一の刀匠の一団として名刀を生みだし続け、
戦国を生き抜く領主達を支えていた人々であった。
照重は下原刀の創始者、周重の三男。始め「長門周重」を名乗
ったが、後に分家して現在の横川町に移り、領主北条氏照から
「照」の字を賜り「照重」と改めて鍛刀に従事した。
照重の家系からはその後、広重や武蔵太郎安国といった下原
刀匠を代表する刀工が出た。
(八王子市教育委員会「歴史と浪漫の散歩道」より)
個人宅の門の内に碑が建つ。