高楽寺横穴石仏群(2) [戻る]
洞窟を進むと道は直角に曲がり、その左側に石仏が並ぶ。
さらに正面にも石仏が並んでいるのが見えている。
裸電球の光が照らす、地下の洞窟の中の神秘的な光景。
この洞窟をひとりの僧侶が手掘りで作ったという。
現代であれば電動工具や電灯があるが、それがない時代。
相当な労苦であったことが想像できる。
整然と安置されている観音像。
像は、それぞれに秩父三十三観音の寺院の名がある。
この洞をひとめぐりすれば、霊場を巡ったご利益が得られる
ということか。
災害を憂い民衆を救済しようとするひと。
また、それを支援する人々。
不安な社会を憂う崇高な気持ちがここに残っている。
三十三の観音像の先にも石仏が祀られている。
奥に薬師如来、その前に大黒天と閻魔大王であろうか。