八王子の景色   煉瓦アーチ橋(2)                                             [戻る]



高尾駅から小仏に向かうバスを「日影」バス停で降り少し歩くと、
煉瓦のアーチ橋が見えてくる。
だが、ここを訪ねたのは8月末の、まだ夏の暑い盛りだったので、
雑草や蔦に覆われて、アーチ橋はほとんど見えない。

湯の花トンネルからさらに小仏川トンネル方面に進むと、木下沢
という景信山の北側から流れ出る小さな沢を渡る箇所があるが、
そこにも煉瓦アーチ橋が架かっている。

(山田 俊明「多摩 幻の鉄道 廃線跡を行く」より)















これは、昨年の冬に撮った写真。
草が刈れているため、アーチの形がよくわかる。

小学生だったか、中学生だったかよく覚えていないのだが、
数人の友達と、このトンネルの中に見える細い通路(通路としての
目的で作られたものではないと思うが)を歩いて、トンネルの向こう
側に出て、またこちらに帰ってきた覚えがある。

子供の冒険心でそんなことをしたのだと思うが、当時は遊び場でも
あった。

煉瓦のアーチ橋は、中央本線の開通工事の際に、木下沢川の流
れを越えるために架けられたものである。
ところどころに破損や歪みが見られるが、きれいに並んだアーチ
部分の造りやトンネル内部の煉瓦積みなどが美しい。