八王子の景色   高尾駅                        [戻る]



JR高尾駅の駅舎が改築されるという話が現実的になってきた。
あの特徴ある駅の顔が撤去され、南北通路を備えた駅舎に生まれ
変わるのだという。

そして現駅舎は、旧東浅川宮廷駅があった陵南会館跡地に移築
されると聞く。

明治34年(1901)8月1日、官設鉄道八王子−上野原線が開通し、
このとき浅川停車場が開業している。
大正15年(1926)12月25日、大正天皇が崩御され、昭和2年
(1927)2月8日に多摩陵に葬られた。
大喪の礼の際に使用した新宿御苑仮停車場が同年8月20日に
撤去され、これを移築して昭和3年(1928)1月22日に新築完成
したのが現在の駅舎である。

昭和36年(1961)3月20日に浅川駅から高尾駅に改称された。













高尾駅も改修が重ねられて、外観も変わってきている。

特に、駅舎内部にテナントが入り、それまで残されていた貴賓室が
なくなったのは残念なことであった。

それでも、寺社のような風格のある外観は往時の姿を留めていて、
関東の駅百選に選出されている。

高尾山や小仏、陣馬に向う登山客には慣れ親しんだ駅であろう。
移転保存されるとはいっても、この駅舎がここから消えてしまうのは、
やはり惜しいと思う。