八王子の景色   八幡宿橋                                              [戻る]


谷地川沿いに東西に走る道路が「滝山街道」。
この道は古くからの道であり、武蔵の国府と甲斐の国府を結ぶ
「古甲州道」であった。

1486年 扇谷上杉当主扇谷定正が家宰の太田道灌を暗殺すると、
これを機に山内上杉家と扇谷上杉家の抗争が始まる。
山内上杉家に属していた武蔵守護代大石氏は、この戦乱の中で
16世紀前半に滝山城を築城、浄福寺城から本拠を移したとされる。

この滝山城の城下に置かれた、横山・八日市・八幡の三つの宿は、
古甲州道沿いに隣接していたが、八幡宿は古甲州道と鎌倉道が
交差する場所にあり、人や物の往来が交錯する重要な宿であった。

この八幡宿橋は、往時の八幡宿の名をわずかに伝えており、この
橋を南北に通るのが旧鎌倉道である。