八王子の景色   新・旧甲州街道(2)                                       [戻る]


千人町4丁目と並木町の境界にある「長房団地入口交差点」。
旧甲州道中はここで北に直角に折れて、50m程先の交差点
をまた左に折れる「鉤の手道」になっていた。

鉤折れは、町を守る防御として一般的なもの。
城下町などではよく見られる構造だ。

そしてこの鉤の手道の内側に置かれたのが千人同心。
八王子は江戸の外周防衛線の甲州口を守る拠点であった。

もともとは甲斐武田家臣で「甲斐九口」を守る小人頭を八王子
城下の戦後処理に充てたのが八王子千人同心の始まり。
甲斐の国境ラインを内側から守備していたのが、時が移って
甲斐側に対する守備をすることになったのだ。












鉤の手を折れて西に向かうと道はほぼまっすぐになる。

以前は静かで落ち着いた道だったが、スーパーマーケットの
「ヤオコー」が出来てからはクルマの往来が多くなった。

しばらく進むと長い板塀のお宅がある。
千人同心のご子孫なのかもしれない。

そのすぐ先で旧道は新甲州街道に合流する。


















旧甲州道中(左)と新甲州街道(右)の合流地点。

新道は真っ直ぐに伸びている。