月夜峰の湧水 [戻る]
城山川に架かる不動橋の下。
護岸壁にある管から途切れることなく水が川に注いでいる。
この水は、年間を通じてほぼ一定の量で落ちている。
一見下水のようにも見えるが、これが「月夜峰の湧水」と
呼ばれる水である。
この水が下水などではない証拠は、この湧水の上に人家
は無く、『滝不動』という社だけしかないことだ。
この湧水の上の崖になっているところは、城山川の改修
工事がされる以前には滝が落ちていたという。
しかし、工事により滝として落ちていた水は暗渠化され、
こうして管を通って城山川に注いでいる。
永禄12年(1582)の廿里山の戦いで、武田軍別働隊の
小山田重信が小仏峠を越えて攻め寄った際に、北条軍の
軍勢と合戦になり、北条軍は敗れた。
滝山城へと退却する軍勢は、この地で喉を潤したと伝わる。
「月夜峰」とは、現在共立女子学園がある丘のことを指し、
八王子城主となった北条氏照が、観月を楽しんだと場所
だとされている。
不動橋の下に湧水が落ちている。
滝は写真の右上の崖にあった。
崖の上には、今も滝不動がある。
湧水は、いつ見てもほぼ一定の量で落ちている。